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JR西日本金沢支社管内の小浜線では、東舞鶴~敦賀間84.3kmの直流1500V電化工事竣工により2003年3月15日にダイヤ改正が実施されました。電化工事は2000年7月15日に着工、電車線設備新設により若狭高浜・小浜・十村・粟野の4駅に変電所が新設され、軌道回路と保安設備改良が行なわれました。関連して全24駅でホーム嵩上、跨線橋・上家の改築、一部では盤下げも施工され、スノーシェッド3ヵ所が改修されました。総工事費は約99億円。このうち、地上設備費の半額にあたる約42億円を福井県と京都府および舞鶴市を含む沿線自治体が、残りの半額と約16億円の車両建造費はJR西日本を含む民間が負担しました。
列車本数は電化前の下り15本、上り16本から下りが2本増発されて17本となり、朝通勤通学時間帯および夜間に下り4本、上り3本が西舞鶴・綾部・福知山へ直通運転されるようになりました。列車の最高運転速度は85km/hで電化前と変わりませんが、電化により所要時分は短縮され、東舞鶴~小浜間で電化前の46分から3分短縮の43分、小浜~敦賀間では同65分から7分短縮の58分となりました。また、敦賀での北陸本線、東舞鶴での舞鶴線との接続がそれぞれ見直され、東舞鶴では特急「まいづる」下り2本、上り1本と接続を取ることで小浜・若狭高浜方面から京都方面への利便性向上が図られました。
使用車両はクモハ125形新造車8両のほか、在来113系4両編成3本12両が福知山運転所に配置されました。大半の列車は125形の単行運転ですが、朝通勤通学時間帯の東舞鶴~敦賀間に運転される上下2本に113系が限定運用されました。この113系は、湖西・草津線用として京都総合運転所に配置されていた耐寒耐雪700代からの改造転用車で、京都所在籍時に最高速度110km/h運転化改造を受け5700・7700代の車両番号を有しています。また、3本中2本は京都所在籍時、1本は福知山所転入時に延命工事および大がかりなリニューアル改造をともなう体質改善工事が施工されました。車内は従来の腰掛がすべて撤去されてバケットタイプの転換式シート(扉付近と車端部は固定式)となり、天井はフラット化のうえ照明にアクリルカバー取付け、貫通扉・荷物棚の形状変更など、221・223系と同等の内装に改められました。車体では、塗装がクモハ125形に準じた青緑色がメインの「小浜線カラー」塗分けに変更され、側窓四隅へのR加工、雨樋の屋根部への移設などでイメージを一新しました。
※現在はクモハ125形のみで運行しています。(合計14両)
■電化開業した小浜線走行区間 敦賀~東舞鶴
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